14.4メートルの津波が、34分後に来る。
2026年4月20日、三陸沖M7.7の地震で北海道にも津波警報が発令された。音調津でゲストハウスを運営する者として、公式データを調べてわかったこと、やるべきことを書いておく。
昨日の夕方、スマホに警報が届いた。
三陸沖でM7.7の地震。北海道の太平洋沿岸に津波警報。岩手・久慈では実際に80センチの津波が観測された。
音調津は、太平洋に面した漁師町です。 他人事じゃない——そう気づいた夜に、広尾町の公式資料を全部読んだ。
数字を見て、少し震えた
広尾町が公開している「音調津地区 津波避難地域計画」(令和5年10月改正)に、こう書いてある。
想定最大津波高:14.4メートル 第1波到達時間:34分
14.4メートル。 建物の4〜5階に相当する高さの波が、34分後に来る。
この数字を見たとき、正直、手が止まった。 「なんとなく備えておこう」じゃ話にならないレベルだと思った。
音調津の避難場所、知ってますか
同じ資料に、避難場所も明記されている。
指定緊急避難場所(2か所)
- 道道音調津陣屋線 駐車帯付近(音調津225番地先)
- 音調津避難施設前・スキー場跡地(音調津153番地1)
津波警報解除後の第一次避難所
- 音調津避難施設(音調津153-1 / 収容40人)
- 広尾町葬斎場(茂寄南1号18-2 / 収容15人)
あなたが日靜に泊まっているとき、このどちらかに向かうことになります。 どこにあるか、今日確認しておいてほしい。
34分あれば、1,500メートル歩ける
資料には「徒歩避難可能距離の目安は1,500メートル」とある。 1.0m/秒の歩行速度で、準備時間5分を引いた計算。
1,500メートルというのは、余裕があるように聞こえるかもしれない。 でも実際は——夜中に揺れで目が覚めて、状況を把握して、ゲストを起こして、高台へ案内するまで、34分は思ったより短い。
試しに、スキー場跡地まで歩いてみた。 距離にして約1.2キロ。普通に歩いて15〜20分。
問題ないように見えるけど、雪の季節は?暗い夜は?外国人のゲストは? ——そう考えると、「知っている」と「動ける」は全然違う話だと思う。
ゲストハウスをやっている、ということの意味
日靜をオープンして、今年で1年目。
来てくれるゲストの多くは、音調津に初めて来る人たちです。道を知らない。避難場所も知らない。夜中に揺れても、どこに逃げていいかわからない。
それを教えるのは、私の仕事だと思っています。
チェックイン時に口頭で伝えること。部屋に避難経路の地図を貼ること。「強い揺れが来たら、警報を待たずに高台へ」と案内すること。英語や中国語でも同じことが伝えられるようにすること。
昨日の夜、そのことを改めて考えた。
まず、自分がやること
- 避難場所2か所を実際に歩いて確認する
- 施設に多言語の避難案内を掲示する
- 夜間にゲストを起こして誘導する手順を決める
- 広尾町役場防災担当に一度連絡する(℡ 01558-2-0001)
記事にしながら、チェックリストを書いている。 これを書いている今日中に、最初の一個を終わらせようと思っています。
昨日の津波は、幸い大事に至りませんでした。
でも「あのとき備えていてよかった」と言えるために動くのは、今しかない。
音調津に来てくれるすべての人の安全を守る責任が、ここにある——そのことを、正面から受け止めた一日でした。